1週間で日経平均は1％の下落、S&Pは4％近い下落をし、米国株式の大きくアンダーパフォームする結果となっている。先週から続く利上げの警戒に加えて、利確の動きが投資資金が集中していた米国株に起きていると見られるが、結果的に米国のグロース株は大きく下がりコロナ以降のバリュー株のパフォーマンスが追い付いてきている。

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Financial Timesの記事にもなっているが、キャシーウッド率いるグロース株ETFの代表的な存在であるARKのETFと、バフェットのバークシャーハザウェイ株のパフォーマンスがついに一致することとなった。昨年は倍以上の開きがあったのが足元の金利上昇⇒グロース株下落の流れの中で、ARKのETFが大きく下落。こうなってくるとグロース株がバリューに近くなってきたわけで、そろそろグロース系も物色していいのでは？と思い始める。

ちなみに国家単位でいえば、バリュー代表の日本とグロース代表の米国で比較したのが下のグラフ。
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昨年のデルタ株騒動で日本だけが行動制限をかけ始めた時期からパフォーマンスは開きはじめ、まだギャップは残ったままとなっている。短期的にはFOMC次第でS&Pは上にいくことも十分あると思うが、ウクライナ問題もそうだが、金利の絶対水準がまだ低いことを考えると年間通して2015年前後のときのような乱高下がありそう。指数は手を出しにくいが、下がりきった個別株を買って指数をショートするロングショートの時代が今年は10年ぶりに到来する雰囲気が出始めている。

ちなみにこのグラフをみると、日経平均を買って、S&Pをショートしてみたくなるが、これは上手くいったためしがないポジションなので全くオススメしない。グロース株でたたき売られている米国個別株（まぁGAFAM,FANNGとかで選んでもよさそうですが）を買って、NASDAQなどの指数をショートする、といったあたりか、金融株かってS&Pショートしてみる、とか。各アナリストが今後の成長見通しを下方修正しているようなので、見通しが下がりきったベースで2－3年後のValuationが20－30倍であれば、昨年のような高い成長見通し＆高いマルチプルを強要される株価でもないので、指数のヘッジ付きで拾い始めてよさそう。ヘッジを手放すときは金利が2.5%見えてきて悪材料も出尽くすころか。過去振り返っても、乱高下のあとにしっかり成長して株価はさらにあがっており、超長期の時間軸で見れば異なる世界観

日本株は先週も書いた通り政策リスクまでのしかかってるので、一人負けとなるリスクがある。企業業績は一人勝ちする可能性があるため、こちらも指数は売りつつも個別株は拾い始めるというスタンスがしばらく良さそう。比較対象として適切かどうかまだわからないが、政策の方向性含めて民主党政権時代の日本株相場が再来しつつあり、約10年ぶりにロングショートでαを取りに行く市場になりつつある。ロングオンリーでいくなら高配当、増配継続銘柄を持つ、という感じ。ただ岸田政権は配当も減らすような圧力をしつつあるため、企業がそれを真に受けるとはあまり思えないものの、配当銘柄を買うことすらリスクとしてあり得る。ロングショートの相場はプロ受けはするが、投資のすそ野は広がりにくいので、またしても米株に資金が流れる要因になりそうだ。

さて、先週書いたパーク24。結局調査用に僅かだけ買ってみたものの、この相場の中で値上がりをしており、もう少し自分を信じて買えばよかったのかとやや後悔している。増資リスクだけがぬぐえないことがあまり前に出にくい株ではあるが、まん延防止が出始めた1月の月次や2月月次の内容次第では前向きにとらえて買い増ししてみる。1月の決算発表が出るころに2月の月次もわかるので、この環境下で需要が底堅ければ業績の回復は十分起こり得そうだ。

【2022.01.26】グロースが落ちてバリューが追い付く。10年ぶりのロングショート時代の到来か。