IIJの株価情報

株価

(2023/2/8)

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

2,789円

5,039億円

48.0%

17.0%

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

26.8倍 

24.3倍

4.5倍

1.05%

 8.6倍

*注:IIJは2022年10月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行った。

IIJ:2023年3月期通期決算結果

売上高2,527億円前期比11.7%増
営業利益272億円同15.6%増
親会社の所有者に帰属する当期純利益188億円同20.2%増

 

4Q単独の決算結果は

売上高674億円前年同期比10.9%増
営業利益84億円同16.3%増
親会社の所有者に帰属する四半期利益60億円同44.2%増

法人の旺盛なDX需要に支えられ売上、利益ともに過去最高を更新した。通期の営業利益率は前期比0.4pt上昇し10.8%となった。大型のNW/SI複合案件やセキュリティサービスの増加が業績伸長に大きく貢献した。 

金融収益は、ファンドの金融資産評価益が3億円、為替差益3.65億円等により計約8.44億円であった。持分法による投資損益は、ディーカレットに関する損失3.8億円等を含み2億円の損失であった。
 

【NWサービスの売上内訳】

法人向けインターネット接続サービス402.5億円前期比5.1%増
アウトソーシング(セキュリティ、ネットワークサーバー等)468.1億円同15.5%増
WAN (広域網ネットワークサービス)276.3億円同4.6%増

 IT利活用継続で各サービス売上が堅調に伸長した。IP: +8.4%、WAN: +4.6%、サイバーセキュリティ対策等で需要が旺盛だった。 セキュリティサービス売上: +20.3%、新サービス追加でサービスラインアップが拡充した。自社開発SASEサービス、マルチクラウドデータ連携サービス等。

 

【モバイル事業の売上内訳】

法人モバイル売上111.8億円前期比9.0%増
MVNE売上100.7億円同▲0.2%
IIJmio(個人モバイル)売上210.3億円同2.1%増

MVNE(IIJモバイルMVNOプラットフォームサービス 他MVNOへのサービス販売)は帯域単価低下に応じた期初単価低下の影響があり、低下度合いは想定通りであった。

 

【SI事業の売上内訳】

SI構築売上(一時売上、機器販売を含む)429億円前期比21.4%増
SI構築受注額443億円同14.6%増
SI構築期末受注残高 138億円同10.8%増
SI運用保守売上680億円同13.4%増
SI運用保守受注額766億円同22.0%増
SI運用保守期末受注残高690億円同14.3%増

強い需要環境が継続しており、 期初想定超える売上は伸長した。 NW/SI複合大型案件も寄与した。NWインテグレーション案件を中心に業界満遍なく受注を積み上げた。数十億円規模の大型NWサービス複合フラッグシップ案件を順次獲得した。(全国税務署向けWAN接続等のNW更改・共通基盤構築、都立高校向けインターネット接続環境構築、行政情報基盤システム構築、官公庁向けサービス基盤NWシステム更改、大手製造業向け大型NW更改 、放送局向け次期情報NW基盤構築等)

 

 

IIJ:2024年3月期通期計画

売上高2,860億円前期比13.2%増
営業利益 315億円同15.7%増
当期利益207億円同10.0%増
EPS114.67円
一株当たり配当金34.36円

 

今期も最高益更新を予定している。複数年にわたるNWサービス、SIの複合案件が増加している。IIJの売上の約82%はストック売上であり、スケールメリットで構造的にマージンが拡大する為に最高益を更新する予定である。

アナリストによる投資判断

大型案件も複数獲得しており、今期も引き続き最高益を更新する可能性が高い。SI運用保守(ストック売上)の受注残高は過去最高水準となった。多様なNWサービス群で競争優位性が高く、法人の高いD/X需要から中期的に業績は安定的に推移するであろう。地味な銘柄ではあるが、D/X銘柄の本命銘柄の一つであると考えている。