IIJの株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

2,619.5円

4,632億円

44.5%

N/A

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

25.12倍 

22.63倍

4.21倍

1.31%

 7.6倍

*株価は2023/11/6の終値。

IIJ:2024年3月期2Q決算結果

売上高(累計)1,282億円前年同期比5.1%増
営業利益121億円同8.1%増
親会社の所有者に帰属する四半期純利益83.2億円同▲3.7%

2Q単独の決算結果は

売上高668億円前年同期比4.7%増
営業利益71億円同15.1%増
親会社の所有者に帰属する四半期純利益47億円同11.6%増

法人及び官公庁のDX需要は引き続き強く、社内外ネットワーク構築関連の需要が引き続き活況であった。上半期のNWサービス(モバイルを除く)の売上は前年同期比10.4%増であった。SIに関しては30億円規模の海外データセンター構築案件の下半期への期ずれ及び大型案件増加に伴う行程期間の長期化等があり、システム構築の売上高は同8.0%減、システム運用保守の売上高は前年同期比4.4%増となった。SIの受注環境は活況でシステム構築の受注及び受注残高は各々同40.5%増及び80.2%増となり、システム運用保守の受注及び受注残高は各々同6.0%増及び14.3%増となった。

2Q累計の決算結果は売上高が同5.1%増の1,282億円、営業利益は同8.1%増の121億円、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は同▲3.7%の83.2億円であった。2Q累計の営業利益率は同0.2pt上昇の9.4%であった。

 

【NWサービスの売上内訳】

法人向けインターネット接続サービス219.7億円前年同期比14.0%増
アウトソーシング(セキュリティ、ネットワークサーバー等)256.3億円同14.1%増
WAN (広域網ネットワークサービス)141.2億円同4.5%増

大規模NWシステム更改との需要・提案機会が大幅増加し事業領域が構造的に拡張している。 IP: +11.3%、アウトソーシング: +14.1% (うちセキュリティ: +16.6%)、WAN: +4.5%

 

【モバイル事業の売上内訳】

法人モバイル売上65.9億円前年同期比24.2%増
MVNE売上52.5億円同8.6%増
IIJmio(個人モバイル)売上106.1億円同▲2.4%

法人モバイル売上の伸びが引き続き大きかった。災害発生時の円滑通信確保の公共安全機関(警察・消防等)向け「IIJ公共安全モバイルサービス」提供開始予定。(24年4月)村田製作所とのIoT協業(於東南アジア)IoTプラットフォーム提供開始(23年10月) 路面損傷箇所自動検出システム等での採用決定。

 

【SI事業の売上内訳】

SI構築売上(一時売上、機器販売を含む)179.8億円前年同期比▲8%
SI構築受注額304億円同40.5%増
SI構築期末受注残高 262.5億円同80.2%増
SI運用保守売上347.6億円同4.4%増
SI運用保守受注額417億円同6.0%増
SI運用保守期末受注残高758億円同14.3%増

海外データセンター案件下期ずれ・大規模案件増加に伴う行程長期化等でSI構築売上は△15.6億円YoY・売上は下期偏重傾向にある。海外データセンター案件(売上約30億円)は今下期に売上の一部を計上予定。同顧客後続にてFY24に約12億円、FY25以降に約20億円を売上計上予定。千葉市向け超大型案件(5年間・期間総額123億円)は25年1月より順次売上計上予定。

 

IIJ:2024年3月期通期計画

売上高2,860億円前期比13.2%増
営業利益 315億円同15.7%増
当期利益207億円同10.0%増
EPS116.82円
一株当たり配当金34.36円

2Qが終わり従前の会社通期計画を維持した。今期も最高益更新を予定している。複数年にわたるNWサービス、SIの複合案件が増加している。IIJの売上の約85%はストック売上であり、スケールメリットで構造的にマージンが拡大する為に最高益を更新する予定である。

アナリストによる投資判断

30億円規模のSIの海外データセンター案件が下期にずれこんだ事で上期のSI構築売上が前年同期比▲8%となったが、その分下期に売上が乗ってくるために下期の業績の方が上期よりも強めに出てくるだろう。また、2Qには千葉市教育情報ネットワークの5年間123億円という超大型案件の受注をし、来年度に50億円の売上計上予定である。IIJは多様なNWサービス群で競争優位性が高く、法人、官公庁の高いD/X需要から中期的に業績は安定的に推移するであろう。