IIJの株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

2,890円

5,109億円

44.5%

N/A

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

27.70倍 

23.62倍

4.21倍

1.25%

 8.3倍

*株価は2024/2/7の前場の終値。

IIJ:2024年3月期3Q決算結果

売上高(累計)2,011億円前年同期比8.5%増
営業利益203億円同7.9%増
親会社の所有者に帰属する四半期純利益129.8億円同1.0%増

3Q単独の決算結果は

売上高729億円前年同期比15%増
営業利益82億円同7.7%増
親会社の所有者に帰属する四半期純利益46.6億円同10.5%増

企業及び官公庁等の社内外ネットワーク構築関連の需要が活況であった。上半期の公共機関向け期間総額123億円のネットワーク構築案件の受注に続き3Qにサービス事業者向け期間総額約40億円のサービス基盤構築・運用案件や大手金融機関向け期間総額約40億円のネットワーク更改案件等を獲得した。NWサービスは堅調に推移し、SIは需要旺盛の一方、案件大型化に伴う行程長期化等で今期は下振れに推移している。

3Q累計の売上高は前年同期比8.5%増の2,011億円、営業利益は同7.9%増の203億円、四半期純利益は同1.0%増の129.89億円であった。3Q累計の営業利益率は▲0.06ptの10.08%となった。

3Q単独の売上高は同15%増の2,011億円、営業利益は同7.7%増の82億円、四半期純利益は同10.5%増の46.6億円であった。3Q単独の営業利益率は同▲0.7%の11.3%であった。

 

【NWサービスの売上内訳】

法人向けインターネット接続サービス332.5億円前年同期比12.7%増
アウトソーシング(セキュリティ、ネットワークサーバー等)391.5億円同13.9%増
WAN (広域網ネットワークサービス)212.1億円同3.2%増

各サービスの売上が継続的に伸長している:IP+9.9%YoY, セキュリティ+16.0%YoY、上述したが、2024年1月に国内トップクラスのSASE(Secure Access Service Edge)の実績・総合力で大手金融機関向け大型NW更改案件を獲得した。(約40億円・8年間)

 

【モバイル事業の売上内訳】

法人モバイル売上100億円前年同期比23.3%増
MVNO売上78.7億円同6.4%増
IIJmio(個人モバイル)売上162億円同1.8%増

法人モバイル売上の伸びが引き続き大きかった。災害発生時の円滑通信確保の公共安全機関(警察・消防等)向け「IIJ公共安全モバイルサービス」提供開始予定。(24年4月)村田製作所とのIoT協業(於東南アジア)IoTプラットフォーム提供開始(23年10月) 路面損傷箇所自動検出システム等での採用決定。

 

【SI事業の売上内訳】

SI構築売上(一時売上、機器販売を含む)335.4億円前年同期比12%増
SI構築受注額433.9億円同26.9%増
SI構築期末受注残高 236億円同41.6%増
SI運用保守売上531億円同5.0%増
SI運用保守受注額645億円同11.6%増
SI運用保守期末受注残高804億円同18.9%増

上述したが、3Qに事業会社向けサービス基盤構築・運用案件を受注(40億円、5年間)、海外AI基盤向け大口サーバ構築・運用(約30億円・3年間、NVIDIAセールスパートナーのPTC案件)案件を受注、3Qに海外DC案件を受注(売上28億円)、FX事業者向けシステム提供(Raptor)基盤刷新・ソニー銀行が第一号ユーザー

 

IIJ:2024年3月期通期計画

売上高2,860億円前期比13.2%増
営業利益 315億円同15.7%増
当期利益207億円同10.0%増
EPS116.82円
一株当たり配当金34.36円

2Qが終わり従前の会社通期計画を維持した。今期も最高益更新を予定している。複数年にわたるNWサービス、SIの複合案件が増加している。IIJの売上の約85%はストック売上であり、スケールメリットで構造的にマージンが拡大する為に最高益を更新する予定である。

アナリストによる投資判断

3Qにサービス事業者向け期間総額約40億円のサービス基盤構築・運用案件や大手金融機関向け期間総額約40億円のネットワーク更改案件等を獲得した。IIJは多様なNWサービス群で競争優位性が高く、法人、官公庁の高いD/X需要から中期的に業績は安定的に推移するであろう。