ロート製薬の株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

2,441.5円

5,517億円

61.6%

12.3%

8.9%

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

17.9倍

17.7倍

2.1倍

1.72%

9.1倍

*株価は2025/5/13の終値。

ロート製薬:2025年3月期通期決算結果

売上高3,086億円前期比14.0%増
営業利益389億円同▲2.8%
当期純利益310億円同0.2%増

4Q単独の決算結果は

売上高827億円前年同期比18.7%増
営業利益66.7億円同39.4%増
四半期純利益62億円同29.7%増

ロート製薬の2025年3月期通期決算は増収微増益であった。新たに株式を取得したシンガポールの漢方製薬製造販売企業のユーヤンサン・インターナショナル社やオーストラリアのモノ社を連結対象にした事から大幅増収となった。売上高は前期比14%増の3,086億円となった。しかし、原価率の上昇、研究開発費や新規連結に伴う人件費や減価償却費等の販管費が増加した結果、営業利益は同▲2.8%の389億円、当期純利益は同0.2%増の310億円となった。営業利益率は同2.2pt減の12.6%となった。

 

地域別概況

【日本】

売上高1,649.9億円前期比5.2%増
営業利益224.5億円同▲8.1%

新製品が好調なリップクリームやサプリメントの「ロートV5」、酵素洗顔が好調の「メラノCC」、「肌ラボ」、日やけ止めや高額目薬等が引き続き好調に推移した。グループ会社の、ロートニッテンが増収に寄与した。セグメント利益は、原価率の上昇に加え研究開発費等販管費の増加により減少した。

 

【アジア】

売上高1,003億円前期比27.4%増
営業利益123億円同2.2%増

引き続きベトナム、インドネシアなどの東南アジアが好調に推移した。加えてユーヤンサン・インターナショナル社が売上に貢献した。一方、ミャンマーでは輸入規制の厳格化の影響を受けて原材料や製品の輸入が困難になり大幅な減収となった。商品別ではフケ抑制シャンプー「セルサン」、日やけ止め、「肌ラボ」等が増収に寄与した。セグメント利益は、ユーヤンサン・インターナショナル社ののれん償却に加えてミャンマーの減収による影響はあったが、ベトナム、インドネシアでの増収が貢献し、増益となった。

 

【米国】

売上高208億円前期比11.9%増
営業利益15.4億円同27.9%増

米国のOTC目薬や、医療用消毒薬等を製造・販売するハイドロックス・ラボラトリーズ社が好調に推移した。また、「肌ラボ」が好調なブラジルの連結子会社も増収に大きく貢献した。セグメント利益は、ハイドロックス・ラボラトリーズ社やブラジルの連結子会社の利益改善が貢献して大幅増益となった。

 

【ヨーロッパ】

売上高191.6億円前期比38%増
営業利益14億円同2.9%増

主力の消炎鎮痛剤が中東向けの出荷時期のずれの影響等で減少したが、ポーランドの化粧品子会社では肌ラボ東京や自社開発化粧品が好調に推移した。目薬のロートドライエイドは販路を拡大している。主力の消炎鎮痛剤の減少はあったもののポーランドの化粧品子会社の増収により増益となった。

 

ロート製薬:2026年3月期予想

売上高3,345億円前期比8.4%増
営業利益390億円同0.2%増
当期純利益311億円同0.3%増
EPS137.63円
一株当たり配当金42円
前提となる為替レート1USD=142円

今期も売上は過去最高を更新予定であるが、子会社のクォリテックファーマは減益予定である。為替は円高進行を予想している。配当は22期連続増配予定。

アナリストによる投資判断

昨日の決算発表を受けて本日前場で株価は10%以上下落したが、中長期の成長戦略は不変であり、短期的な株価のボラティリティが気にならないならば下落場面は買い場であると考えている。