トレックス・セミコンダクターの株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

1,850円

203億円

57.5%

N/A

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

9.33倍 

N/A**

0.87倍

3.02%

 N/A

*株価は2024/2/16場中の値。**今通期赤字予想のためにN/A。

トレックス・セミコンダクター:2024年3月期3Q決算結果

売上高195億5,700万円前年同期比▲22%
営業利益▲4億1,200万円赤字転落(前年同期は42億8,900万円)
四半期純利益▲8億1,200万円赤字転落(前年同期は29億7,300万円)

3Q単独の決算結果は

売上高63億400万円前年同期比▲18.11%
営業利益▲5億200万円赤字転落(前年同期は8億7,900万円)
四半期純利益▲1億2,900万円赤字転落(前年同期は5億1,200万円)

トレックス・セミコンダクターの2024年3月期3Q決算は減収減益決算であった。四半期純損益に加えて営業損益も赤字であった。売上高は前年同期比▲22%の195億5,700万円、営業損益は赤字に転落し、▲4億1,200万円、四半期純損益は▲8億1,200万円となった。中国市場を中心に売上が大きく減少した事に加え、在庫の評価見直しにより棚卸評価損が発生し営業赤字に転じた。また、為替差損を4億7,500万円計上した。

 

トレックスとフェニテックの内訳は

【トレックス】

売上高76億6,200万円前年同期比▲34.0%
営業利益▲9億900万円赤字転落(前年同期は24億3,500万円)

トレックスでは半導体市場の継続的な低迷により売上は大きく減少した。全てのアプリケーション分野で売上は減少した。売上の減少と在庫の評価見直しによる評価損の発生により営業損失に転落した。(影響額は約11.7億円)

トレックスのアプリケーション別売上高は、産業機器が前年同期比▲34.4%の29億6,600万円、車載機器は同▲36.0%の10億200万円、医療機器は同▲32.6%の1億9,000万円、ウェアラブル機器は同▲48.8%の1億7,700万円、その他機器(家電等の民生機器)は同▲32.1%の33億2,700万円だった。

トレックスの地域別売上高は、日本が前年同期比▲30.4%の30億1,200万円、アジアが同▲35.3%の25億8,400万円、欧州が同▲23.5%の15億3,000万円、北米が同▲58.6%の5億3,600万円だった。

 

【フェニテック】

売上高118億9,500万円前年同期比▲11.7%
営業利益4億9,700万円同▲79.6%

フェニテックではトレックス同様中国市場での売上が大きく減少し、一般民生機器などの分野が大きく減少した。

フェニテックのアプリケーション別売上高は産業機器が前年同期比17.9%増の34億6,800万円、車載機器が同▲3.6%の35億3,100万円、医療機器が同107.5%増の3億3,000万円、その他機器(一般民生機器)が同▲35.9%の54億1,400万円だった。

フェニテックの地域別売上高は、日本が前年同期比▲16.9%の48億7,400万円、アジアが同▲55.1%の17億6,900万円、欧州が同17.2%増の11億5,800万円、北米が12.1%増の49億4,200万円だった。

トレックス・セミコンダクター:2024年3月期予想

売上高265億円前期比▲17.1%
営業損益▲9億円赤字転落(前期は39億7,600万円)
当期純損益▲8.4億円赤字転落(前期は21億7,900万円)
EPS▲76.36円 
平均為替レート1USD=142.7円 
減価償却費24億8,700万円同51.1%増
設備投資59億1,700万円同22%増

中間決算時に通期決算計画の下方修正を行ったが、その予想を維持した。

 

アナリストによる投資判断

今通期は中国市場での売り上げの大きな減少に加えて棚卸評価損の計上により、営業損失、当期純損失となる予定である。受注の開示がないために受注動向が分からず、いつ需要が回復するのか不透明である。直近の中国のマクロ経済動向を見ると景気低迷は続いており、来期も厳しい状況が続くのか見極めが難しい。

株価は9月からずっと下げ基調であるが、トレックスの場合は今期から量産体制に入るとみられるSiCパワー半導体、その後に期待される酸化ガリウムのパワー半導体企業としての期待される銘柄ではあるので株価が極端に下げ続ける事はないだろう。