SBIホールディングスの株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

2,998円

8,179億円

4.6%

N/A

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り**

EV/EBITDA

22.7倍

N/A

 0.81倍

N/A

N/A

:株価は2023/8/4の終値。**2024年3月期の配当額は未定。

SBIホールディングス:2024年3月期1Q決算結果

収益 3,023億円前年同期比37.0%増
税引前利益430億円同81.6%増
四半期純利益245億円黒字転換、前年同期は▲24億円

収益、税引前利益ともに過去最高を更新した好決算であった。税引前利益については、活況な株式市場を背景にSBI証券を中心と証券事業が伸長した事に加えて前期中にM&AによりSBIグループ入りした複数の不動産関連事業会社や持分法適用関連会社のTPBank等も貢献した。

暗号資産事業は、前年同期に取引先の信用状況悪化等による一時的損失により97億円の赤字を計上したが、当期1Qは5億円の黒字に改善し業績は正常化した。 

 

セグメント別業績の内訳は

セグメント名収益前年同期比税引前利益前年同期比
金融サービス事業 (証券、保険、銀行等)2,494億円39.7%増362億0円29.4%増
資産運用事業69億円68.7%増10億円40.9%増
投資事業(PE投資等)354億円64.0%増123億円34.8%増
暗号資産事業68億円▲47.3%4.98億円黒字転換
非金融事業(バイオ、Web3.0関連等)63億円▲10.7%▲4.4億円赤字転落

証券事業

SBI証券は営業収益、営業利益、経常利益、四半期純利益の全てで過去最高を更新した。SBIグループの口座数は国内初となる証券総合口座1,000万口座を達成した。個人型確定拠出年金(iDeCo)の顧客累積数でも80万件突破と業界トップとなった。SBIマネープラザとSBI新生銀行・地域金融機関との共同店舗における預かり資産は1,712億円、16,299口座となった。

FX事業の主要会社であるSBIリクィディティ・マーケットは1Qとして過去最高の87億円の営業収益を達成した。SBIグループは国内FX取引における口座数と預かり証拠金残高は業界トップとなった。

SBI証券はIPO関与率は2013年より業界トップを維持しているが、1QのIPO関与率は96.3%であった。

銀行事業

SBI新生銀行は法人業務での貸出残高増加による金利収益やトレジャリー証券投資での配当収益等が増加し、親会社株主に帰属する四半期純利益は131億円となった。SBIホールディングスにおけるIFRS取込ベースの税引前利益は57億円であった。

住信SBIネット銀行については東証スタンダード市場への新規上場時に持分の一部を売却し所有比率が減少したが、住宅ローン事業の拡大に伴いSBIホールディングスにおけるIFRS取込ベースの持分法による投資利益は前年同期比332.3%増の19億円となった。

韓国のSBI貯蓄銀行は基礎的収支は堅調に推移したが韓国国内の金利上昇に伴う利息費用の増加、またそれに伴う信用悪化と延滞増加に伴う貸出償却負担の増加等により税引前利益は前年同期比73.1%減の17.6億円となった。

保険事業

SBIインシュアランスグループの2024年3月期1Qの連結業績(JGAAP)は、グループ全体の保有契約件数の堅調な増加により、経常収益は前年同期比12.7%増の279億円となった。 経常収益の増加に伴い、経常利益は同39.5%増の39億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同51.8%増の22億円を計上した。

資産運用事業

資産運用事業は2022年11月にSBIグループ入りし、7月1日に商号変更したSBI岡三アセットマネジメントの業績寄与もあり増収増益であった。4月25日に東証グロース市場に新規上場したレオス・キャピタルワークスは2024年4月にSBIレオスひふみに商号変更予定である。SBIグループの運用資産残高は1Q末時点で8.4兆円となった。

投資事業

公正価値評価の変動による損益及び売却損益が堅調であったことから増収増益を達成した。前年同期はベトナム上場銘柄であるTPBankの株価下落に伴い約240億円の公正評価損を計上した。1Qでは好調な国内株式市場をうけて国内上場銘柄を中心に評価益を計上した。

暗号資産事業

前年同期は、B2C2や暗号資産マイニング事業において一部取引先の破綻等に伴う一時的な損失計上の影響を受けたが、今1Qは暗号市資産市況の回復による各社業績の向上に加え、2022年7月に連結子会社化し、国内の主要暗号資産交換業者の中で唯一終了した直近会計年度の当期純利益が黒字(日本会計基準)であったビットポイント
ジャパンの業績も寄与し、セグメントの税引前利益は黒字化した。

非金融事業

非金融事業セグメントは減収、セグメント利益は赤字転落となった。

SBIホールディングス:2024年3月期予想

業績予想は、投資・証券関連事業は、株式市場等の変動要因による影響が極めて大きいため、SBIは業績予想の開示は行っていない。

アナリストによる投資判断

国内株式市場の活況により大幅増収増益の好決算であった。セグメント別では非金融事業を除き全てのセグメントで増益であった。本日株価は年初来高値を更新したが、株価はPBR1倍割れの0.81倍とファンダメンタルズの好調に反してまだ割安であり上値余地は大きいと考えている。