スクウェア・エニックスの株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

6,454円

7,742億円

79.1%

N/A

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

15.7倍

20.1倍

2.3倍

1.52%

10.4倍

*株価は2024/2/6の前場の場中の値。

スクウェア・エニックス:2024年3月期3Q決算結果

売上高(累計)2,576億円前年同期比0.8%増
営業利益349億円 同▲15.5%
四半期純利益268億円同▲42.3%

3Q単独決算結果は

売上高856億円前年同期比▲7.2%
営業利益176億円同15.1%増
四半期純利益101億円同46.5%増

3Q累計で増収減益決算であった。売上高は「FINAL FANTASY XVI」等の発売により1Qに前年同期比14.4%増を達成したものの、2Q以降は減収に転じ、3Q累計の売上高は同0.8%増の2,576億円となった。開発費の償却負担が先行したこと等により営業利益は同▲15.5%、営業利益率は同2.6ptと低下し、13.6%となった。営業利益は同▲15.5%の349億円となった。為替差益を45.7億円計上したが、前年同期は海外のスタジオ及び一部IPの売却益の95億円を計上した反動で四半期純利益は同▲42.3%の268億円となった。

セグメント別概況

【デジタルエンタテインメント事業】

デジタルエンタテインメント事業全体では売上高が前年同期比▲2.6%の1,220億円、セグメント利益は同▲20.7%の307億円となった。HDfゲームでは大型タイトル等の発売があったもののMMO及びスマートデバイス、PCブラウザ等で前年の売上を下回った事に加えて開発費の償却負担や広告宣伝費の増加等で減収減益となった。

HDゲームの売上は「FINAL FANTASY XVI」、「ファイナルファンタジー ピクセルリマスター」、「ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅」等を発売したことにより、前年同期比で15%増の668億円となった。

MMO(多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム)では、「ファイナルファンタジーXIV」の拡張パッケージ発売は夏までなく同▲14%の348億円となった。

スマートデバイス・PCブラウザ等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、既存タイトルの弱含み等により、同9%減の780億円となった。 

 

【アミューズメント事業】

アミューズメント事業に関しては、既存店売上高が前年を上回ったことにより、増収増益となった。アミューズメント事業の売上高は同9.7%増の449億円、セグメント利益は同33.8%増の55億円だった。

 

【出版事業】

2023年10月よりTVアニメ放送を開始した「薬屋のひとりごと」の大ヒット等により前年同期比増収増益となった。出版事業の売上高は同7.9%増の227億円、セグメント利益は同%減の89億円となった。

 

【ライツ・プロパティ等事業】

ライツ・プロパティ等事業は有力IPにかかる新規キャラクターグッズの販売が好調で増収増益であった。ライツ・プロパティ事業売上高は同4.4%増の124億円、セグメント利益は同10.7%増の32億円となった。

スクウェア・エニックス:2024年3月期予想

通期の業績予想は従前予想を維持した。

売上高3,600億円前期比4.9%増
営業利益550億円同24.1%増
当期純利益385億円同▲21.9%
EPS321.68円 
一株当配当97円(中間10円、期末87円) 

会社計画は増収減益を予想している。売上、営業利益は増収増益予想であるが、前期のような特別利益がなくなるために当期純利益は▲21.9%を予定している。

アナリストによる投資判断

増収減益と決算結果はパッとしなかったが、地合いの強さもあり、本日前場に株価は8%程上昇している。売上規模がスクエニの約半分のカプコンは時価総額がスクエニの約二倍と評価に差がついているが、新作タイトルのヒット率の低下が原因であると思われる。一方新規事業のNFT関連ビジネスはゲーム会社で一番進んでいると言ってよいだろう。