株価* | 時価総額 | 自己資本比率 | ROE | ROIC |
9,194円 | 1.1兆円 | 80.5% | 7.5% | N/A |
PER(実績) | PER(予想) | PBR | 配当利回り | EV/EBITDA |
45.2倍 | 38.5倍 | 3.3倍 | 1.40% | 15.3倍 |
*株価は2025/5/15の前場場中の値。
スクウェア・エニックス:2025年3月期通期決算結果
売上高 | 3,245億円 | 前期比▲8.9% |
---|---|---|
営業利益 | 405.8億円 | 同24.6%増 |
当期純利益 | 244億円 | 同63.7%増 |
4Q単独の決算結果は
売上高 | 759.8億円 | 前年同期比▲23% |
---|---|---|
営業利益 | 72億円 | 黒字転換 |
四半期純利益 | ▲3.04億円 | 赤字縮小(前年同期は▲11.8億円) |
スクウェア・エニックスの2025年3月期通期決算は減収増益決算であった。前期は『Final Fantasy SVI』 『ファイナルファンタジー ピクセルリマスター』 『ドラゴンクエストモンスターズ3』等を発売した前期と比較して新作からの売上が減少した事により減収であった。一方、開発費の償却負担や広告宣伝費及びコンテンツ評価損が減少した事等に加えて2024年11月に発売した『ドラゴンクエストIII そして伝説へ・・・』の販売が当初想定を上回った事等により前期4Qの営業損失から黒字転換した。売上高は前期比▲8.9%の3,245億円、営業利益は同24.6%増の405.8億円、営業利益率は同3.4pt増の12.5%、当期純利益は同63.7%増の244億円となった。
決算発表と同時に2025年9月30日を基準日、2025年10月1日を効力発生日として、一対三の株式分割を発表した。
セグメント別概況
【デジタルエンタテインメント事業】
デジタルエンタテインメント事業全体では売上高が前期比▲16.8%の2,065億円、セグメント利益は同33%増の339億円となった。
HDゲームでは『ファイナルファンタジーXVI』、『ファイナルファンタジー ピクセルリマスター』などを発売した前年と比較して、新作タイトルからの売上が減少したことにより、前年同期比で減収。一方で、開発費の償却負担や広告宣伝費及びコンテンツ評価損が前年から減少したこと等に加え、2024年11月に発売した「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」の販売が当初の想定を上回ったこと等により、前期の営業損失から黒字転換した。
MMO(多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム)においては、「ファイナルファンタジーXIV」の最新拡張パッケージ「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」発売により前期比で増収増益となった。
スマートデバイス・PCブラウザ等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、2024年11月に「エンバーストーリア」のサービスを開始したものの、既存タイトルの弱含み及び前年にロイヤリティ収入の計上があったことにより前期比で減収減益となった。
【アミューズメント事業】
アミューズメント事業に関しては、既存店売上高及び機器販売が前年を上回ったことにより、前期比で増収増益となった。アミューズメント事業の売上高は同15.7%増の712億円、セグメント利益は同3.7%増の78億円だった。
【出版事業】
コミックス全般の販売は好調であったが、前年度にアニメ放送をきっかけに大ヒットした「薬屋のひとりごと」の反動減があった事に加えて今後の新作投入に向けた費用の増加により減収減益となった。出版事業の売上高は同▲1.1%の307.5億円、セグメント利益は同▲8.4%の109.8億円となった。
【ライツ・プロパティ等事業】
ライツ・プロパティ等事業はドラクエシリーズ等の有力IPにかかる新規キャラクターグッズの販売の好調により増収増益となった。ライツ・プロパティ事業売上高は同0.8%増の190.7億円、セグメント利益は同7.2%増の60.7億円となった。
スクウェア・エニックス:2026年3月期会社予想
売上高 | 2,800億円 | 前期比▲13.7% |
営業利益 | 410億円 | 同1%増 |
当期純利益 | 287億円 | 同17.6%増 |
EPS | 79.70円 | |
一株当配当 | 中間54円、期末25円 |
会社計画は減収増益を予想している。
アナリストによる投資判断
開発体制の問題は解決しておらず、今期も減収予想であるが、昨日の決算発表翌日の本日前場は5%近く上昇しており、任天堂Switch2発売による連れ高の一面もある印象である。