カプコンの株価情報

株価*

時価総額

自己資本比率

ROE

ROIC

5,664円

1.18兆円

77.1%

N/A

N/A

PER(実績)

PER(予想)

PBR

配当利回り

EV/EBITDA

 32.4倍

29.6倍

7.4倍

0.95%

8.1倍

*株価は2023/7/26終値。

カプコン:2024年3月期1Q決算結果

売上高439億円前年同期比73.8%増
営業利益240億円同99.4%増
四半期純利益182億円同101.6%増

1Qとして最高益を更新した決算であった。前年同期は減収減益決算であった事もあり、その反動の部分もあるが、1Qに大型新作を二本ローンチした事が大きく貢献した。売上高は前年同期比73.8%増の439億円、営業利益が同99.4%増の240億円、四半期純利益が同101.6%増の182億円、営業利益率は7ppt改善の54.8%であった。

 

セグメント別概況は

【デジタルコンテンツ事業】

セグメント売上高379億円前年同期比91%増
セグメント利益247億円 同97%増
セグメント利益率65.2%同2.1ppt%上昇
販売本数(コンシューマー) 1,350万本  前期比15%増

『ストリートファイター6』(プレイステーション 5、プレイステーション 4、Xbox Series X|S、パソコン用)を6月に発売した。シリーズを受け継いだ正統進化と対戦格闘ゲームの枠を超えた新たな「ストリートファイター」として、シングルプレイを強化した新モード「ワールドツアー」や全世界のプレイヤーとコミュニケーションやバトルが楽しめる「バトルハブ」、初心者から熟練者まで各々に合わせてプレイできる操作方法の導入など様々な施策を講じ、グローバルに幅広く支持された販売本数は既に200万本を突破した。

また、4月に発売した『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション Vol.1・Vol.2』(Nintendo Switch、プレイステーション 4、パソコン用)も、安定した人気により132万本を販売した。


リピートタイトルにおいては、3月発売の『バイオハザード RE:4』が累計販売本数495万本となった。加えて、積極的なプロモーションによるIPの認知拡大と新たなファン層の獲得を図るとともに価格施策等を行い、『モンスターハンターライズ』や『バイオハザード RE:2』など、シリーズタイトルを中心に販売した。その結果、リピートタイトルの販売本数が980万本と前年同期の900万本を上回り980万本となった。


 

【アミューズメント施設事業】

セグメント売上高41億円前年同期比25.3%増
セグメント利益3.75億円同101.7%増
セグメント利益率 9.1%同3.4ppt上昇

経済活動の正常化に伴い既存店の効率的な運営や新業態での出店効果により大幅増収増益となった。4月に子供向け遊具施設の「キッズバネット 静岡店」および6月に体験型施設の「クレイジーバネット イオンモール新居浜店」(愛媛県)をオープンし、施設数は47店舗となった。

 

【アミューズメント機器事業】

セグメント売上高8億円前年同期比38%増
セグメント利益6億円同151%増
セグメント利益率 75.5% 前期比33.9ppt上昇

市場がスマートパチスロのけん引により好調に転じた環境下、昨年8月発売の『新鬼武者2』が1,000台、今年1月発売の『モンスターハンターワールド:アイスボーン』が2,000台販売した。 

【その他事業】

セグメント売上高9.68億円前年同期比▲32.6%
セグメント利益  4.94億円同▲39.6%
セグメント利益率51.0% 前年同期比▲6.0ppt

主力ゲーム関連商品の展開を積極化した。 新作CG長編映画『バイオハザード:デスアイランド』7月7日より公開している。
eスポーツ大会 「CAPCOM Pro Tour 2023」8月開幕予定で、『ストリートファイター6』を活用し販売を促進している。

カプコン:2024年3月期予想

売上高1,400億円前期比11.2%増
営業利益560億円同10.2%増
当期純利益 400億円同8.9%増
EPS191.28円
一株当たり配当金54円

デジタルコンテンツ事業の更なる成長により、11期連続の営業増益を計画している。 旧作の伸長により、コンシューマ販売本数は過去最多の4,500万本を目指している。1Q末時点で通期の純利益予想の45%を達成しており、高い確率で上方修正をすると思われる。

アナリストによる投資判断

6月に販売開始した「ストリートファイター6」は既に販売本数が200万本を突破し、4月に販売開始した「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション 132万本を販売と好調である。またリピートタイトルの販売本数も前年同期の900万本を大きく上回る980万本とプロモーションと価格施策が功を奏して伸びている。リピートタイトルの販売本数比率は1Qの全販売本数の72.6%となった。リピートタイトルに注力し、新タイトルに売上が左右されるリスクを低減し、かつ利益を上げるという戦略は非常に上手く行っている。バリュエーションは予想PERが29倍と高いがそれに見合うだけの利益成長が可能であると考えている。