株価591.80USD(日中取引終値)
時価総額1.5兆USD(約229兆円)
自己資本比率64.2%
ROE 35.37%
ROIC 32.33%
PER(実績)30.26倍
PBR9.55倍
配当利回り0.34%
EV/EBITDA 20.04倍

*注:株価は2024/10/30時点。ROE、ROICは過去12カ月の実績数値。

2024年3Q決算結果

売上高406億ドル(約6兆2,118億円、前年同期比 19%増、2Q比5%増)
営業利益174億ドル (同26%増、同17%増)
営業利益率43% (同3pt増、同5pt増)
四半期純利益157億ドル(同35%増、同17%増)
希薄化後EPS6.03ドル

大幅増益で売上、四半期純利益ともに最高を更新した。メタではAIとアルゴリズムを広告配信に利用して最適化しているが、精度が上がりfamily(FB、Instagram、WhatsApp)の3Qのインプレッション数は前年同期比7%増、広告収入は同19%増、広告単価は同11%増であった。

人員数は前年同期比9%増の72,404人となった。営業利益率は前年同期比3pt増、2Q比5pt増の43%、営業利益は前年同期比26%増、2Q比17%増の174億ドル、四半期純利益は前年同期比35%増、2Q比17%増の157億ドルとなった。

Facebook、Instagram、WhatsAppのfamilyの3Qのデイリー・アクティブ・ピープル数(DAP)は前年同期比5%増の32億9,000万人であった。Familyの一人当たり売上(ARPP)は同12%増の12.29ドルであった。

3Qの広告単価は前年同期比11%増となり、4四半期連続広告単価の前年同期比の伸びがプラスとなった。

事業別内訳

Family of App*のセグメント売上(広告収入等)399億ドル前年同期比19%増2Q比4%増
Reality Labの売上2.7億ドル同29%増同▲24%
総売上高406億ドル同19%増同4%増

 

Family of Appのセグメント利益218億ドル前年同期比25%増2Q比13%増
Reality Labの損益▲44.28億ドル赤字拡大赤字縮小
営業利益174億ドル同26%増同17%増

 *注:Family of Appは Facebook, Instagram, Messenger, WhatsApp。

事業別の内訳は上記であるが、Familyの広告収入、その他は前年同期比19%増の399億ドル、セグメント利益は同25%増の218億ドルであった。AR/VRを手掛ける部門のReality Labの売上は同29%増の2.7億ドル、セグメント損益は赤字が拡大し▲44億2,800万ドルであった。

Reality Labの損益は赤字が拡大し、黒字化はほど遠く、そもそもAR/VRに利益を確保できる程の需要があるとは思えない印象を受ける。

財務状況、自社株買い、配当

3Q末時点の現預金及び短期有価証券の残高は前年同期比16%増の709億ドルであった。営業キャッシュフローは同21%増の247億ドル、設備投資額は同27%増の82.6億ドル、フリーキャッシュフローは同14%増の155億ドルとなった。

3Qにメタは88.6億ドル相当の自社株買い及び12.6億ドル相当の配当の支払いを行った。

4Q のガイダンス

4Qの総売上は450億~480億ドルのレンジを会社側は予想している。売上予想の前提として現行の為替レートで売上にはニュートラルである事としている。2024年通年の総コストは960億~990億ドルとしている。設備投資は2024年通年で380億~400億ドルと従前見通しより引き上げた。設備投資の増額はAIのロードマップを実現するためにインフラ整備を加速する為である。2025年の設備投資は大幅に増額を予定している。2024年は2023年より減価償却費が大幅に増加する予定である。Reality Labに関しては製品開発と設備投資で2024年は前年よりも営業損失が拡大する計画である。

    

業績推移     

Meta Platforms 3Q234Q231Q242Q243Q24
(単位:百万USD)     
広告収入33,64339,04036,01538,71840,319
その他収入*2931,071440    353270
総売上高33,93640,11136,45539,07140,589
売上原価6,2107,6956,640  7,3087,375
粗利益27,72632,41629,81531,76333,214
粗利益率81.7%83.0%81.8% 81.3%81.8%
研究開発費9,24110,5179,97810,53711,177
営業、マーケティング費用2,8773,2262,564  2,7212,822
一般管理費2,0702,2893,455  3,6581,865
営業利益13,74816,38413,81814,84717,350
営業利益率40.5%41.0%38.0%38.0%42.7%
営業外利益(費用)ネット272424365   259472
税引前利益14,02016,80814,18315,10617,822
法人税等2,4372,7911,814  1,6412,134
普通株主に帰属する純利益11,58314,01712,36913,46515,688
完全希薄後株式数2,6412,6302,625  2,6102,600
完全希薄後EPS4.395.334.71   5.166.03
      
営業キャッシュフロー20,40219,40419,246 19,37024,724
設備投資6,5437,5926,400   8,1738,258
ファイナンス・リースの元金支払い267307315    299944
フリーキャッシュフロー13,63911,50512,531 10,89815,522

注:その他収入にReality Lab売上が含まれる。

(メタ・プラットフォームズ社決算資料に基づき株式会社pafin作成)                   

業績予想コンセンサス(決算発表前時点)

 1Q(実績)2Q(実績)3Q(実績)4Q(予想)
売上高(百万USD)36,45539,07140,58946,340
完全希薄化後EPS4.71ドル5.16ドル6.03ドル6.39ドル

(株式会社pafin調べ)

投資判断

AIの利用で広告精度が上がり、広告単価も4四半期連続上昇しており最高益を更新した決算であった。広告事業は上手く行っているが、AR/VR事業に関しては黒字化には程遠い。AI関連の投資を加速しており、来年は設備投資を更に大幅に増額する予定であり、このうちAR/VR関連の設備投資もかなりの割合を占めていると見られる。

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