株価549.00USD(日中取引終値)
時価総額1.4兆USD(約200兆円)
自己資本比率66.0%
ROE 37.14%
ROIC 35.98%
PER(実績)23.24倍
PBR7.66倍
配当利回り0.38%
EV/EBITDA 15.78倍

*注:株価は2025/4/30時点。ROE、ROICは過去12カ月の実績数値。

2025年1Q決算結果

売上高423億ドル(約6兆489億円、前年同期比16%増)
営業利益175.5億ドル (同27%増)
営業利益率41% (同3pt増)
四半期純利益166億ドル(同35%増)
希薄化後EPS6.43ドル

売上、EPS共に市場予想を上回る好決算であった。売上は前年同期比16%増の423億ドル、営業利益は同27%増の175.5億ドル、営業利益率は同3pt増の41%、四半期純利益は同35%増の166億ドル、希薄化後EPSは6.43ドルであった。営業利益の増加率に比べて純利益の増加率が大きいのは1Qの税率が9%と前年同期の13%より低下した為である。

メタではAIとアルゴリズムを広告配信に利用して最適化しているが、精度が上がりfamily(FB、Instagram、WhatsApp)の1Qのインプレッション数は前年同期比5%増、広告収入は同16%増、広告単価は同10%増であった。広告単価は6四半期連続前年同期比プラス成長となった。

Facebook、Instagram、WhatsAppのfamilyの1Qのデイリー・アクティブ・ピープル数(DAP)は同6%増の34億3,000万人であった。Familyの一人当たり売上(ARPP)は同10%増の12.36ドルであった。

2025年3月末の従業員数は前年比11%増の76,834人であった。1Qに自社株買いを134億ドル行い、13.3億ドル相当の配当を支払った。

事業別内訳

Family of App*のセグメント売上(広告収入等)419億ドル前年同期比16%増
Reality Labの売上4.12億ドル同▲6%
総売上高423億ドル同16%増

 

Family of Appのセグメント利益218億ドル前年同期比23%増
Reality Labの損益▲42.1億ドル赤字拡大
営業利益175.5億ドル同27%増

 *注:Family of Appは Facebook, Instagram, Messenger, WhatsApp。

事業別の内訳は上記であるが、Familyの広告収入、その他は前年同期比16%増の419億ドル、セグメント利益は同27%増の175.5億ドルであった。AR/VRを手掛ける部門のReality Labの売上は同▲6%の4.12億ドル、セグメント損益は赤字が拡大し▲42億1,000万ドルであった。

財務状況

1Q末時点の現預金及び短期有価証券の残高は4Q24比▲9.7%の702.3億ドルであった。営業キャッシュフローは前年同期比24.8%増の240.26億ドル、設備投資額は同103.9%増の136.92億ドル、フリーキャッシュフローは同▲17.5%の1億ドルとなった。

2Q2025 のガイダンス

2Qの総売上は425億~455億ドルのレンジを会社側は予想している。この会社予想は市場予想とほぼ一致していた。2025年通年の総コストは1,130億~1,180億ドルとしている。総コストのうち一番大きいのは設備投資で2025年通年で640億~720億ドルと4Q24決算発表時点より増額した。設備投資額は前年比72%~93%増の予定である。設備投資の使途はAIインフラの投資強化やデータセンター建設である。   

投資判断

中国本土ではすでにFacebookやInstagramがブロックされているために米中関係の悪化の影響を受けづらい。Metaは全世界で数十億人のアクティブユーザーを持ちAIがリアルタイムで広告を最適化しており、広告主のROIが高まりMetaへのシフトが起きている。また、「Advantage+」という自動化ソリューションで中小企業市場での支配力が高く、引き続き利益拡大が期待できると思われる。

サムネイル画像クレジット:AM NIKOM/Shutterstock.com