株価305.38USD(日中取引終値)
時価総額7,552億USD(約104.9兆円)
自己資本比率55.15%
ROE 17.93%
ROIC N/A
PER(実績)164.24倍
PER(予想)66.53倍
PER(予想)31.98倍
配当利回り0.05%
EV/EBITDA 116.86倍

                        *注:株価は2023/5/24時点。ROEは過去12カ月の実績数値。

2024年1Q決算結果

売上高71億9,200万ドル (約9,997億円、前年同期比▲13%、4Q2023比19%増)
営業利益GAAP    21億4,000万ドル(同15%増、同70.2%増)
Non-GAAP 30億5,200万ドル(同▲23%、同37%増)
営業利益率GAAP  29.8% (前年同期22.5%)
 Non-GAAP  42.4%(同47.7%)
四半期純利益GAAP  20億4,300万ドル(前年同期比26%増、4Q2023比44%増)
Non-GAAP 27億1,300万ドル(同▲21%、同25%増)    
希薄化後EPSGAAP  0.82ドル
Non-GAAP  1.09ドル

売上、EPSともに市場予想を上回る好決算であった。売上は前年同期比では▲13%であったが、4Q2023比では19%増の71億9,200万ドルであった。4Q2023ではデータセンター向け売上の落ち込みが懸念されていたが、1Qではデータセンター向け売上は前年同期比14%増、4Q2023比18%増の42.8億ドルと過去最高を記録した。2Q売上のガイダンスは前年同期比64%増、1Q比53%増と大幅増の110億ドルとの強気な見通しで時間外取引では一時株価が25%以上上昇した。

 

セグメント別売上の推移と概況

セグメント別売上(単位:百万USD) 2023(1Q)2023(2Q)2023(3Q)2023(4Q)2024(1Q)
データセンター3,7503,8063,8333,6164,284
ゲーム3,6202,0421,5741,8312,240
プロフェッショナル・ビジュアライゼーション622496200226295
自動車138220251294296
OEM、その他158140738477
合計8,2886,7045,9316,0517,192

 

データセンター向けはGPUベースの生成AIと大規模言語モデルの強い需要によるもので、発注元は大手コンシューマー向けインターネット企業とクラウド・サービス・プロバイダーであった。

データセンター向け売上と反対にゲーム向け売上は前年同期比▲38%、4Q2023比▲22%とマクロ経済の悪化と在庫のレベルを正常化するための出荷減によるものであった。

プロフェッショナル・ビジュアライゼーションの売上は、前年同期比▲53% だったが、4Q2023比では 31%増加した。前年同期比減少はパートナーの小売店の在庫を減らすために納入量を減らした事による。4Q2023比増加はデスクトップおよびモバイル ワークステーションの GPU に対する需要の高まりによるものであった。

自動車向け売上は前年同期比114%増、4Q2023比1%増であった。前年同期比大幅増加は自動運転プラットフォームとAIコックピット・ソリューションの強い需要によるものであった。

OEM及びその他向け売上は前年同期比▲51%、4Q2023比▲8%であった。売上減は主に、エントリーレベルのノートブック GPU の売上の減少によるものであった。

 

2Qのガイダンス

売上高は110億ドル±2%。粗利益率はGAAPベースで68.6%、Non-GAAPベースで70%±0.5%。営業費用はGAAPベースで27.1億ドル、Non-GAAPベースで19億ドルを予定している。営業外損益はGAAPベース、Non-GAAPベースともに9,000万ドルの予定で持分法適用会社の損益を除く金額である。税率は14%、±1%を予定している。設備投資は3億~3.5億ドル。2024年度年間の設備投資は11億~13億ドルの予定である。

                             

業績推移

Nvidia Q1-2022Q2-2022Q3-2022Q4-2022Q1-2023
(単位:百万USD)May-22Aug-22Nov-22Feb-23May-23
売上高8,2886,7045,9316,0517,192
売上原価2,8573,7892,7542,2182,544
粗利益5,4312,9153,1773,8334,648
営業費用     
 研究開発費1,6181,8241,9451,9521,875
 販管費592592631625633
 買収中止費用1,353           -           -           -           -
総営業費用3,5632,4162,5762,5772,508
営業利益1,8684996011,2562,140
金利収入184688115150
支払金利(68)(65)(65)(64)(66)
その他(13)(5)(11)(19)(15)
営業外収益(費用)ネット(63)(24)12 32 69 
税引前利益1,805475 613 1,2882,209
法人税(187)181 (67)(114)(166)
純利益1,618656 546 1,5482,043
完全希薄化後株式数2,5372,5162,4992,5072,490
完全希薄化後EPS0.640.260.220.620.82
      
修正EBITDA*2,7801,5251,7522,4203,259
修正EBITDAマージン33.5%22.7%29.5%40.0%45.3%
営業キャシュフロー1,7311,2703922,2482,911
設備投資361433530509248
フリーキャッシュフロー1,370837-1381,7392,663

    (注:エヌビディア社決算資料に基づき株式会社pafin作成)    

業績予想コンセンサス       

FY20241Q(実績)2Q(予想) 通期
売上高(百万USD)7,1927,15030,290
完全希薄後EPS0.821.064.59

                      (注:株式会社pafin調べ)

投資判断

チャットGPTのローンチ以降世界的にAI投資が加速した。2Qに大幅増収を計画しているが、ジェンスン・フアンCEOはearnings callでグローバルでデータセンターの設備のリニューアル需要があり信じられない程の注文が殺到しているとコメントしたようにデータセンター向け売上が牽引するものになるだろう。チャットGPT以降生成AIブームが大きな追い風になっているようである。

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