株価 | 134.81USD(日中取引終値) |
時価総額 | 3.288兆USD(約476兆円) |
自己資本比率 | 66.94% |
ROE | 119.18% |
ROIC | 176.06% |
PER(実績) | 46.09倍 |
PER(予想) | 31.45倍 |
PBR | 41.66倍 |
配当利回り | 0.03% |
EV/EBITDA | 37.98倍 |
*注:株価は2025/5/28時点。エヌビディアは2024/6/10に1対10の株式分割を行った。ROE、ROICは過去12カ月の実績数値。
2026年1Q決算結果
Non-GAAP
売上高 | 440.62億ドル(前年同期比69%増、4Q25比12%増) |
---|---|
粗利率 | 61.0%(同▲17.9pt、同▲12.5pt) |
営業利益 | 232.75億ドル(同31%増、同▲9%) |
営業利益率 | 52.8%(同▲16.5pt、同▲12.1pt) |
四半期純利益 | 198.94億ドル(同31%増、同▲10%) |
希薄化後EPS | 0.81ドル |
H20の輸出規制により過剰在庫等で45億ドルの費用を計上したが、売上、EPS共に市場予想を上回った決算であった。1Qの売上高は前年同期比69%増の440.62億ドル、粗利率は同▲17.9ptの61.0%、H20関連の費用を除外すると粗利率は71.3%であった。営業利益は同31%増の232.75億ドル、営業利益率は同▲16.5ptの52.8%、四半期純利益は同31%増の198.94億ドルであった。データセンター売上は同73.3%増の391.1億ドルとなり総売上高の88.8%を占めた。データセンター売上比率は輸出規制の影響もあり、4Q2025比▲1.7ptとなった。
エヌビディアは2025/7/3に2025/6/11時点で株主全員に一株当たり0.01ドルの配当金を払う予定である。
セグメント別売上の推移と概況
セグメント別売上 | 1Q25 | 2Q25 | 3Q25 | 4Q25 | 1Q26 |
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(単位:百万USD) | |||||
データセンター | 22,563 | 26,272 | 30,771 | 35,580 | 39,112 |
ゲーム | 2,647 | 2,880 | 3,279 | 2,544 | 3,763 |
プロフェッショナル・ヴィジュアライゼーション | 427 | 454 | 486 | 511 | 509 |
自動車 | 329 | 346 | 449 | 570 | 567 |
OEM、その他 | 78 | 88 | 97 | 126 | 111 |
合計 | 26,044 | 30,040 | 35,082 | 39,331 | 44,062 |
データセンター売上
データセンター売上は前年同期比73%増、4Q25比10%増の391億ドルと過去最高売上を記録した。データセンター売上の構成比率は88.8%と4Q25の90.5%より1.7pt低下した。
NVIDIA はパートナー企業とアメリカ国内にAIスーパーコンピューターの工場を建設すると発表した。
AI 推論モデルの高速化とスケーリングのために、NVIDIA Blackwell Ultra と NVIDIA Dynamo を導入した。
人工知能開発の次の波を推進するため、サウジアラビアに AI 工場を建設するため HUMAIN との提携を発表した。
G42、OpenAI、Oracle、ソフトバンクグループ、シスコとともに、アラブ首長国連邦アブダビに次世代AIインフラクラスター「Stargate UAE」を発表した。
鴻海および台湾政府と協力し、AI工場用スーパーコンピュータを構築する計画を明らかにした。
NVIDIA RTX PRO™ サーバーを使用して、エンタープライズ AI ファクトリーへの IT インフラストラクチャの移行を加速すると発表した。
NVIDIA のパートナー エコシステムと連携してセミカスタム AI インフラストラクチャを業界向けに構築するための NVLink Fusion™ を発表した。
AI ファクトリーを数百万の GPU に拡張するための NVIDIA Spectrum-X™ および NVIDIA Quantum-X シリコン フォトニクス ネットワーキング スイッチを発表した。
エージェント AI 推論用の AI ファクトリー スーパーコンピューティングを提供するために、NVIDIA Blackwell Ultra GPU を搭載した NVIDIA DGX SuperPOD™ を導入した。
エージェント型 AI ソリューション、ロボット工学、創薬を推進するために、Alphabet および Google との共同イニシアチブを発表した。
NVIDIA のアクセラレーテッド コンピューティングおよび推論ソフトウェアと Oracle の AI インフラストラクチャの統合を発表した。
NVIDIA Blackwellクラウドインスタンスが AWS、Google Cloud、Microsoft Azure、Oracle Cloud Infrastructure で利用可能になったことを明らかにした。
NVIDIA Blackwellプラットフォームが最新の MLPerf 推論結果で記録を樹立し、最大 30 倍のスループットを実現したことを発表した。
開発者をNVIDIA のグローバル コンピューティング エコシステムに繋ぐ NVIDIA DGX Cloud Lepton™ を発表した。
推論機能を備えたオープンな Llama Nemotronモデル・ファミリーをリリースし、高度な AIエージェントを作成するための基盤を提供した。
AI推論ワークロード向けのカスタマイズ可能なリファレンスデザインであるNVIDIA AI Data Platform を導入した。
世界最大の量子研究用スーパーコンピュータを収容する研究センターを日本に開設すると発表した。
ゲーミング&AI PC売上
ゲーミング&AI PC売上は前年同期比42%増、4Q25比48%増の37億6,300万ドルであった。
NVIDIA GeForce RTX™ 5070 および RTX 5060 を発表し、デスクトップで 299 ドルから、ノート PC で 1,099 ドルからという価格で Blackwell グラフィックスをゲーマーに提供する予定である。
発表された NVIDIA DLSS 4 は現在、Black Myth Wukong、DOOM: The Dark Ages、Indiana Jones and the Great Circle、Marvel Rivals、Star Wars Outlaws を含む 125 以上のゲームで利用可能である。
Nintendo Switch 2 は NVIDIA プロセッサと AI を活用した DLSS を搭載し、最大 4K のゲーミングを実現すると発表された。
Half-Life 2 RTX デモのリリースと同時に、NVIDIA RTX Remix モッディング プラットフォームを立ち上げ、200 万人以上のゲーマーを魅了した。
プロフェッショナル・ビジュアライゼーション売上
プロフェッショナル・ビジュアライゼーションの売上は、前年同期比19%増、4Q25比フラットの5億900万ドルであった。
ワークステーションおよびサーバー向けの NVIDIA RTX PRO™ Blackwell シリーズを発表した。
NVIDIA Grace Blackwell プラットフォームを搭載した NVIDIA DGX Spark および DGX Station™ パーソナル AI スーパーコンピューターを発表した。
大手産業用ソフトウェアおよびサービス プロバイダーの Accenture、Ansys、Databricks、SAP、Schneider Electric (ETAP)、および Siemens が、NVIDIA Omniverse™ プラットフォームを自社のソリューションに統合し、物理 AI による産業のデジタル化を加速すると発表した。
自動車&ロボティクス売上
自動車&ロボティクス売上は前年同期比72%増、4Q25比▲1%の5億6,700万ドルであった。
NVIDIA Omniverse、NVIDIA Cosmos™、NVIDIA DRIVE AGX™ を使用した次世代の車両、工場、ロボットに関してゼネラルモーターズと提携することを発表した。
NVIDIA の自動車用ハードウェア、ソフトウェア、高度な AV 安全性 AI 研究を組み合わせた統合安全システム、NVIDIA Halos を発表した。
世界初のオープンヒューマノイド ロボット基盤モデルである NVIDIA Isaac™ GR00T N1 を発表し、これに続いて NVIDIA Isaac™ GR00T N1.5、合成モーションデータを生成するためのブループリントである NVIDIA Isaac GR00T-Dreams、およびヒューマノイド ロボットの開発を加速する NVIDIA Blackwell システムを発表した。
新しいバージョンの NVIDIA Cosmos™ 世界基盤モデルと物理 AI データ ツールをリリースした。
2Q26のガイダンス
売上高は450億ドル±2%。この売上予想は輸出規制の影響80億ドル減を考慮した数字である。粗利率はGAAPベース、Non-GAAPベースで71.8%と72.0%の間で±0.5ptの予定。今年後半には粗利率を70%台半ばを達成する事を目標としている。営業費用はGAAPベースで57億ドル、Non-GAAPベースで40億ドルを予定している。通年の営業費用の伸びは前年比30%半ばの計画である。営業外損益はGAAPベース、Non-GAAPベースともに4.5億ドルの予定で持分法適用会社の損益を除く金額である。税率は16.5%、±1%を予定している。
投資判断
2Qの会社計画は、中国へのH20輸出規制による約80億ドルの売上減を織り込んだ上で売上高は過去最高を更新予定である。最新GPUであるBlackwellは、前世代Hopperに比べて演算性能や効率性が大幅に向上しており、需要は一段と強くなると見られる。Blackwellは単なるGPUではなく、ソフトウェアとハードウェアの垂直統合により、エンタープライズ向けの包括的なAIインフラとして提供されており、とくに推論用途において顧客ニーズが拡大している。しかし、株価パフォーマンスについては、関税政策や地政学的リスク、市場のセンチメントといった外部要因によって左右されやすい展開になると考えている。
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